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sakura*blog PMstyle

咲良の徒然気まま日記。 ゲームやらアニメやら漫画やらの感想考察などをつらつらと。 しばらくは、更新のお知らせなどもここで。

2024'11.15.Fri
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2007'06.20.Wed

※スザク視点SSS、23話その後。暗いです。注意。
それでもOK、という方のみ以下からどうぞ。




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 ……剣を、握る。

 瞳を、閉ざす。

 ゆるやかな空気の流れに神経を集中させ、――無に、なる。

 纏うは騎士の白装束。

 だが掌るは日本刀。

 あの時、もう二度と刀を振るうことはないと思った。

 ブリタニアに組し、「日本」という名をすべて捨てて。



 柄を握り、鞘から抜く。

 きらりと光る片刃。

 鋭い切っ先。

 ……血に飢えた、刃。

 再び血を見るまで鞘におさまらぬ、己の刃がそこにある。


(ルルーシュ)


 口にすることは、もうできない。

 己の刃が求める血が何か、もう、自分は知っている。

 引き返せない。もう戻らない。

 最後に合わせた肌の熱さも、触れた唇のぬくもりも、交わした言葉も、激しく抱いた愛情でさえ。

 今の自分を止める楔にはならない。


(……どうして)


 どうしてゼロが、君だったのだろう。

 どうして君が、その手を血に染めたりしたのだろう。

 どうして嘘をつき続けていたのだろう。

 笑顔で。

 何も知らないと、何もしていないと、笑って、君は嘘をついた。

 何度もランスロットと刃を交えておきながら。何度も生身で対峙したにもかかわらず。


(ああ、でも)


 生きろ、と。

 そう命じられたと知って、涙が出た。

 何の感情も、もう見出せないのに、ただ、とめどなく溢れた。

 枢木スザク、が。

 必要だ、と。

 手を差し伸べたのは君が最初だったのだ。

 駒としてではなく、パーツとしてでもなく……ありのままの、自分を。


(ひどい、身勝手な)


 すべてを知っていての、残酷な、傲慢な命令。

 けれど、それが君だ。



 あの時と同じ、たったひとつの事柄が、今スザクを縛り付けている。

 ユーフェミアの死。

 無慈悲な命令。

 それがどんな状況下で為されたかなど、スザクは知らない。

 だが、命を下したのはゼロだ。

 他の誰でもない、ゼロ自身。そして彼女を手にかけたのも。

 それだけが、真実だった。

 そしてそれが、スザクの感情すべてを―――封殺していた。



*-*-*-*-*-*-*-*-*

すみません…何となく書きたくなったり。微妙にINTERVAL後のスザクみたいな…。INTERVALはルルーシュ視点だったので、スザク視点も書きたいなと思ってたんですが、スザクはすっごーく暗そうだなあ;;でも機会があったらそのうち(ごにょ)
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