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sakura*blog PMstyle

咲良の徒然気まま日記。 ゲームやらアニメやら漫画やらの感想考察などをつらつらと。 しばらくは、更新のお知らせなどもここで。

2024'11.15.Fri
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2007'01.10.Wed
 気付いたら、シンのキラに対する態度が変わっていた。
「キラ、こっちの方がいいよ」
「あ、ありがとう」
 言葉遣いもずいぶんくだけて――今までは一定の距離を保っていたはずなのに、今ではシンの方がキラにくっついているようにも見える。
「シン、ついてる」
「え、どこっすか」
「そっちじゃない……ああほら、こっち」
 キラの方も満更でもないようで、終始笑顔で彼と接していて……挙句の果てには、アスランに『シンってかわいいよね』などと言い出す始末だ。シンがキラと仲良くなるのは非常にいいことで、アスランにとっても微笑ましく見えていた、の、だが。
「ちょっ、待っ、……あははははくすぐったいって!!」
「シーンー、動かないの!」
「だって無理……ッ」
 スキンシップが些か激しいのではないかと思うのだ。最近。
(…………)
 シンはアスランにも前のように素直に接するようになっていたし、戦いが終わったころから比べると格段に良い方向へと向かっている。喜ぶべきなのだ。けれど、こう……アスランにとっては彼らの仲の良さは何となく置いていかれたようで寂しい。ような気がする。
(……嫉妬なのか? これは)
 そうじゃないと思いたいが、……そうなのかもしれない。
「おーっす! ……って、あれ、アスラン」
「カガリ」
「何やってんだお前? キラは……、あ」
 キラとシンのじゃれ合いを見て、カガリがぷっと吹き出す。カガリの後ろからやってきたラクスも、彼らを見るとふふっと可笑しそうに笑った。
「なんだかあいつら、仔犬のじゃれあいみたいだなー」
「ええ。かわいいですわね」
 そう言って微笑む二人を見つめ、次いで再びキラとシンを見つめる。確かにと納得すると、何となくふうっと胸が軽くなった。
(仔犬、ね)
 思わずもわもわと黒と茶の仔犬がじゃれている様を想像してしまって、アスランはぷっと吹き出した。
「かわいいな」
「だろ?」
 カガリが微笑って手に提げた土産をアスラン意投げて寄越す。中からふわっと紅茶のいい香りがした。
「マーナがシフォンケーキ焼いてくれたんだ」
「今、お茶淹れますわね」
「ああ、ありがとう」
 ラクスとカガリに気付いた二人がじゃれあいをやめ、アスランの手の中のケーキに飛びつく。ああ本当に仔犬みたいだ、と――アスランはまた小さく笑った。  
     

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